n - caramelizing
日記です。
読み捨てて頂ければ幸い。
ドロップ
2015.07.25 (Sat) 08:30 | Category : 未選択
ああ、どうか嘘つきな私めをお許し下さい!書かないと言った側から書いてた。
牧師とトンガリです。短いです。小話です。
あの星はきっと雨降らないんだろうなあと思って。
牧師とトンガリです。短いです。小話です。
あの星はきっと雨降らないんだろうなあと思って。
*
ぽつり、と頬に水滴が当たった。何だ?と思っていると今度はサングラスにも水滴が当たり、そこだけ視界が少し歪んだ。どうやら水滴は頭上から落ちて来たらしい。町と町の間の、砂漠のど真ん中だった。周囲は砂以外何もない。頭上は鳥一匹おらず、晴れ渡っている。
「なんや?水・・・?」
ニコラスは空を見上げて呟いた。晴れた空からぽつぽつと雫が落ちてくる。
「あめだよ」
近くを歩いていたヴァッシュが言った。
「なんやて?」
「雨。僕も滅多に見たことないよ」
この砂漠だらけの星では、雨が降ることは奇跡に近かった。雨というものを一生知らずに生きる者も多い。この地では、水は動力によって得られるものであって、空から恵まれるものではなかった。
「あめ・・・。聖書にあったな。これかい・・・」
ニコラスは不思議なものを見るように空を見上げた。見えているのはいつもの青空だが、顔に水滴が当たる。辺りが少し涼しくなった気がした。雨粒は砂の上に染みを作ったが、その矢先からすぐに渇いて消えた。
「気持ちいいな。綺麗だし」
そう言ったのはヴァッシュだった。彼も空を見上げていた。一瞬、子供のように無邪気に笑った。
一方、ニコラスはそう素直に綺麗だと思わなかった。
「・・・そうか?なんか気持ち悪うないか?空から水が降ってくるなんて」
「ええ!?ウルフウッド、心が汚いんじゃないの?こんなに綺麗なのに!」
ヴァッシュがわざとらしく驚いてみせる。ニコラスはカチンときて大声で「じゃかあしいわ」と返した。それが可笑しかったのかケタケタ笑う長身の男を見て、ニコラスも口許を緩めた。
「こんな珍しい現象が見れるなんて、何かイイ事がある気がするよ」
「だとええけどな」
自身が賞金首だった事など覚えてもないのか、ヴァッシュは楽観的だった。行く先々でトラブルを引き寄せる、人間台風の名は伊達ではないというのに。
「僕けっこう運良い方だと思うんだよね」
「そら悪運の方やろ」
「ウルフウッド・・・。キミ、なかなか意地悪いね。牧師、だよね?」
「じゃかあしいわ。牧師も人間や」
まあでも雨も悪くはないと、やがて空に掛かった虹を見てニコラスは思った。
*
「ウルフウッド!見た!?見た!?すぐ消えちゃったけど、今の!」
「じゃかあしい!見たわ!」
騒がしいやつら。
「あ!ウルフウッド、雪って知ってる?地球では降るんだよ」
「なんやねん、それ」
「氷の結晶が降るんだよ。白くて綺麗なんだよ!たくさん積もると真っ白になるんだ」
「なんで知ってんねや」
「昔、シップの記録映像見た」
「お前の博識ぶりがむかつくわ」
「えー!なんでだよ!?」
ぽつり、と頬に水滴が当たった。何だ?と思っていると今度はサングラスにも水滴が当たり、そこだけ視界が少し歪んだ。どうやら水滴は頭上から落ちて来たらしい。町と町の間の、砂漠のど真ん中だった。周囲は砂以外何もない。頭上は鳥一匹おらず、晴れ渡っている。
「なんや?水・・・?」
ニコラスは空を見上げて呟いた。晴れた空からぽつぽつと雫が落ちてくる。
「あめだよ」
近くを歩いていたヴァッシュが言った。
「なんやて?」
「雨。僕も滅多に見たことないよ」
この砂漠だらけの星では、雨が降ることは奇跡に近かった。雨というものを一生知らずに生きる者も多い。この地では、水は動力によって得られるものであって、空から恵まれるものではなかった。
「あめ・・・。聖書にあったな。これかい・・・」
ニコラスは不思議なものを見るように空を見上げた。見えているのはいつもの青空だが、顔に水滴が当たる。辺りが少し涼しくなった気がした。雨粒は砂の上に染みを作ったが、その矢先からすぐに渇いて消えた。
「気持ちいいな。綺麗だし」
そう言ったのはヴァッシュだった。彼も空を見上げていた。一瞬、子供のように無邪気に笑った。
一方、ニコラスはそう素直に綺麗だと思わなかった。
「・・・そうか?なんか気持ち悪うないか?空から水が降ってくるなんて」
「ええ!?ウルフウッド、心が汚いんじゃないの?こんなに綺麗なのに!」
ヴァッシュがわざとらしく驚いてみせる。ニコラスはカチンときて大声で「じゃかあしいわ」と返した。それが可笑しかったのかケタケタ笑う長身の男を見て、ニコラスも口許を緩めた。
「こんな珍しい現象が見れるなんて、何かイイ事がある気がするよ」
「だとええけどな」
自身が賞金首だった事など覚えてもないのか、ヴァッシュは楽観的だった。行く先々でトラブルを引き寄せる、人間台風の名は伊達ではないというのに。
「僕けっこう運良い方だと思うんだよね」
「そら悪運の方やろ」
「ウルフウッド・・・。キミ、なかなか意地悪いね。牧師、だよね?」
「じゃかあしいわ。牧師も人間や」
まあでも雨も悪くはないと、やがて空に掛かった虹を見てニコラスは思った。
*
「ウルフウッド!見た!?見た!?すぐ消えちゃったけど、今の!」
「じゃかあしい!見たわ!」
騒がしいやつら。
「あ!ウルフウッド、雪って知ってる?地球では降るんだよ」
「なんやねん、それ」
「氷の結晶が降るんだよ。白くて綺麗なんだよ!たくさん積もると真っ白になるんだ」
「なんで知ってんねや」
「昔、シップの記録映像見た」
「お前の博識ぶりがむかつくわ」
「えー!なんでだよ!?」
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