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n - caramelizing

日記です。 読み捨てて頂ければ幸い。

それは土曜の午後だった。

2006.10.29 (Sun) 12:11 Category : 未選択

「7号館の4階から落ちたって」

 ゼミ室にもたらされた第一報はこうだった。ゼミ室の向かいにある実験室で、ボスと実験をしていたN氏がやって来て言った。その時ゼミ室には3人しか居なかった。K氏とM氏はパソコンに向かって、ゼミで使う資料を作っていた。私は暇だったから本を読んでいた。
 N氏の言葉に対して、私は「何が?」と訊いた。でも同時にK氏が「人が?」と訪ねた。
 人が――
 落ちたらしい。
 7号館の4階から。
 窓の外を見る。7号館の一部が見えた。特にいつもと変わりはなかった。
 この研究室がある建物、工作センターは7号館の裏手に建っている。だから研究室の窓から7号館が見えるのだが、十メートルも離れずに隣接しているし7号館の方が高いビルなので全貌は全くわからない。大体、このゼミ室から見えるのは7号館の裏だけだ。
 とにかくその7号館で人が落ちたらしい。連絡を受けたボスが出て行ったとN氏が言った。学科の副担任だからか近くの研究室だからか、あるいは7号館の下に駐車していたからか、呼び出されたようだ。ボスも大変だなと誰かが言った。
 K氏が、以前同級生が飛び降り自殺をしたと話した。その時は助かったらしいが、数年後に亡くなったらしい。M氏は、子供の頃に友達がマンションの4階から落ちて助かった話をした。それは事故だったらしい。私はどちらの経験もないから黙っていた。
 それから、N氏は再び実験室へと消え、K氏とM氏はまたパソコンに向かった。私も読書の続きをする。なんとなく気まずい雰囲気だったが、特になにか変わった訳ではなかった。


 それから十分ほど経って、N氏が第二報を持ってきた。

「人じゃなかったって」

 落ちたのは人ではなかったらしい。それを聞いた3人(私を含む)は、とりあえずそれを聞いてほっとしていた。というより、気が抜けた。
 じゃあ何が落ちたかと言うと、それは鉄板だったらしい。伝聞なので何故落ちたかは分からなかった。
 あとで工作センターを出ると、7号館の周辺は封鎖されていた。また何か落ちてくると大変だからだろう。でも7号館より奥に用がある人は遠回りしなければならなかった。私はその封鎖された道を通る予定はなかったが、なんとなく面倒だと思った。




っていう話。実話。
昨日の話です。誰か怪我したとか言う話もなかったから、多分鉄板が落ちただけなんだと思うけど。どっから鉄板が出てくるんだって感じだけど、7号館の窓の外にある鉄板かな、と思う。窓の外に出てるんですよ。足場みたいなのが。
人への被害は無かったと思われるけど、7号館の下って道が広いので教授たちの車が置いてあったりするんですよ。誰かルーフ凹んだんじゃないかな〜。(希望<ォィ
でも土曜日って人自体少ないので、車もあんまり停まってなかったかな。怪我人出なくて良かったですよ。
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