n - caramelizing
日記です。
読み捨てて頂ければ幸い。
メッセンジャー2
2017.06.27 (Tue) 00:32 | Category : 小話
これは没だなあ…。
ヤマト隊長がイルカ先生にちょっかい出します。
ヤマト隊長がイルカ先生にちょっかい出します。
*
イルカは仕事帰りに食料品を買ってから家に帰った。カカシが今日は帰ると言っていたが、本当に帰って来るのかイルカは半信半疑だった。
カカシは火影になってから多忙で、約束をした所で当てにはならなかった。
カカシの仕事がどんな物でどれほど忙しいのか知っているイルカは、約束が守られなかった所でどうこう言わなかった。
言った所で仕方ないし、カカシだって好きで約束を破っている訳でもないだろう。
カカシも悪いと思っているのか、会えない日が続くと時間を作って会いに来てくれる。
そういう時は自然と激しくなるので、それはそれでイルカは好きだった。
ただ、それまで一人で待っているのは少しだけ寂しかった。
今日も待ちぼうけだろうかとイルカはぼんやりしながらアパートに辿り着き、家の扉の前で鍵を取り出した。
すると横から声が掛かった。
「おかえりなさい」
周囲に誰も居ないと思っていたイルカは驚いて、思わずびくっと反応してしまった。
扉の横に男が立っていた。知っている顔だった。カカシの後輩でありナルトの上官を務めていた人だ。
ぼんやりしていたとは言え、気配に全く気付かなかった事にイルカは恥ずかしくなった。忍者失格だ。
「こんばんは、イルカ先生」
「こ、こんばんは。ヤマトさん」
イルカは愛想よく笑ったが、笑顔を作りながら何の用だろうと考えた。ヤマトとは特に親しい訳でもなかった。何度か挨拶をした程度だ。玄関先で待たれる理由も見当たらない。
ヤマトはそれを察したのか、すぐに用件を述べた。
「六代目から伝言を預かって来ました」
「!」
「今日は帰れないとの事です。謝っていました」
ヤマトが淡々と言った。それがイルカの頭の中でカカシの声と言葉に変換される。
「・・・そうですか。わざわざすみません」
イルカは苦笑しながら言った。薄々こうなると思っていたが、内心はがっかりしていた。
しかしそれよりもヤマトに申し訳なく思った。
「こんな私的な伝言・・・本当にすみません」
わざわざヤマトを寄越してまで伝える内容でもないだろうと、イルカは思った。よくナルトがカカシからの伝言を持って来るが、それとは訳が違うのだ。ヤマトとは殆ど話した事もない。
「私は全然・・・イルカ先生とも話してみたかったですし」
ヤマトが言った。
「え?」
「冗談です。カカシ先輩の頼みですから、こんなお使いくらいどうって事はありません。お気になさらず」
ヤマトが笑ってみせた。
意外と優しそうな顔をする人だとイルカは思った。ナルトも慕っているようだし、悪い人ではないのだろう。
「では、私はこれで」
ヤマトが軽く頭を下げた。
イルカもそれに倣い、礼を述べた。
「お疲れさまです。ありがとうございました」
ヤマトが去るのを見届けて、イルカは改めて家の鍵を玄関の扉に差し込んだ。扉を開け、家に入る。
家に入った途端、イルカは溜息を吐いた。今日はカカシは帰って来ない。
その時、閉まりかけた玄関扉の隙間から指先が入り込み、扉を押さえた。イルカは一瞬ぎょっとして身構える。
強引に開けられた扉の向こうに居たのはヤマトだった。
「すみません、伝え忘れた事が」
ヤマトが申し訳なさそうに頭を掻いた。
イルカはヤマトの事を少し抜けている所がある人なのかと勝手に思い、親近感を覚えた。
「カカシさん・・・六代目から他にも何か?」
「ええ、まあ」
ヤマトは言葉を濁した。
「怒らないでくださいね」
ヤマトはそう言うと、玄関に踏み込んでイルカに近づいた。アパートの狭い玄関では逃げ場が無く、並んで立つだけで体が触れる。ヤマトはイルカの体を抱き寄しめた。
「えっ!?ヤ、ヤマトさんっ?」
「六代目から伝言です。寂しい思いさせてごめんなさい。近いうちに必ず行きます。その時はたくさん抱くから、待っててくださいね」
ヤマトがイルカの耳元でそう囁いた。
「あいしてます、イルカ先生」
耳に唇を押し当てられ、イルカは慌ててヤマトを突き放した。力は入れたつもりだったが、顔が離れたくらいで体は大して離れなかった。
「な、なんのつもりですか」
「伝言、ですよ?カカシ先輩からの」
ヤマトがしれっと答える。イルカはヤマトを睨んだが、ヤマトは知らん顔をしてイルカの顎に指を掛けた。イルカの腰を抱きながら、イルカの顎を押し上げる。
「カカシ先輩、寂しいって言ってましたよ。早く貴方のこと抱きたいって」
イルカの唇にヤマトが囁きかけた。唇に吐息が掛かる。ヤマトがイルカの腰を抱き寄せ、股間が擦れた。
「ん・・・」
イルカは逃げようとヤマトの腕の中で身を捩った。密着した腰が擦れ合う。
服越しに分かるほどヤマトのそこは立派だった。イルカの股間はいつの間にかじわりと熱くなっていた。
「あ・・・。やっ・・・放してください」
「ふふ。イルカ先生、ちょっと興奮してる?」
「はっ、はなして・・・っ」
イルカは動けば逆効果だと気付いて、ヤマトの腕の中で大人しくなった。しかし今度はヤマトが強引に腰を押し付ける。
ヤマトのそこは大きくて熱をはらんでいた。それが強く擦り付けられる。
「っ・・・」
イルカは腰を引こうとしたが、ヤマトの腕がそれを許さなかった。
「ヤマトさん・・・」
イルカは泣きそうになりながらヤマトが放してくれるのを願ったが、当然ヤマトには伝わらなかった。
「カカシ先輩とは全然してないんでしょう?あの人仕事ばっかりで家帰ってないし」
ヤマトが腰を押し付けながら、イルカの尻を揉んだ。指先が尻の割れ目を撫でる。
イルカはどうやって抗えばいいのか分からずに、ヤマトの腕の中で黙っていた。
ヤマトが言った通り、カカシとはここ暫くしていなかった。カカシが帰って来ないのだから仕方ない。
その間、イルカは自分の性処理をしなかった。カカシとしたかったし、待っていればカカシは来てくれる。イルカはその時に興奮と快感を存分に味わいたくて、性欲を溜め込んでいた。
ところがそれが仇となって、ヤマトに少し触られただけでイルカの体は興奮した。他人の体温を感じただけで、体が勝手に反応している。
恥ずかしかった。頭では駄目だと分かっているのに、カカシだけを求めたいのに、体は目の前の体温を、ヤマトを、求めようとしていた。
ヤマトは密着させた腰をわざとらしく揺すった。
「あっ・・・!」
「イルカ先生、もうこんなになってる・・・。ふふ、カカシ先輩にして貰えなくて寂しかったんですね」
ヤマトがイルカの尻を撫で回しながら言った。イルカの下着の中は、言い訳できないくらいになっていた。
イルカはカカシを想って涙を浮かべた。こんなとこ、カカシには見せられない。
イルカの涙を見てヤマトは何を思ったのか、イルカを抱きしめた。
「大丈夫・・・もう寂しくないですよ。俺が、紛らわせてあげます」
ヤマトは顔を寄せて唇を触れ合わせた。唇が微かに触れたまま、ヤマトが囁く。
「先輩には内緒ですよ」
その時、二人のすぐ横の玄関扉が開いた。
イルカは吃驚して、ヤマトの腕の中で飛び上がりそうになった。一方でヤマトは全く動じなかった。
二人が抱き合ったまま顔を向けると、そこには銀髪の男がーーカカシが立っていた。
イルカは咄嗟に青くなった。頭から血の気が引いて倒れそうになる。その癖、ヤマトの腕の中で熱を帯びていた体は一層興奮した。
「ああ、カカシ先輩。おかえりなさい」
ヤマトは朗らかにそう言った。ヤマトはカカシの方に体を向けはしたものの、イルカの腰に腕を回したまま体をひっつけて寄り添っていた。
「今日は帰らないって聞きましたけど?」
「誰かの所為で予定が変わってね」
「誰かのお蔭って言って欲しいですね」
ヤマトとカカシが言葉を交わす。
イルカは、口を挟めず黙っていた。怖くてカカシの顔が見れない。イルカは目を上げられなかったが、カカシの刺すような視線はひしひしと感じていた。
「で?いつまでそうしてるの?」
カカシが冷たく言い放つ。ヤマトは観念したように両手を上げ、イルカから離れた。
ヤマトの腕から解放されたイルカは、支えを失ってその場に座り込んだ。腰が抜けていた。情けなくて泣きそうになる。
「イルカ先生、すみません・・・。機会があれば、また今度」
ヤマトがイルカに流し目をくれる。カカシはそれが気に食わなかったようで、ヤマトの腕を引っ張って家から放り出した。入れ替わりにカカシが玄関に踏み込む。
カカシは家の中に入るなり玄関の鍵を掛けてしまった。その場にカカシとイルカ、二人きりになった。
イルカは尻餅を突いたまま、恐る恐るカカシを見上げた。怒られるだろうか。軽蔑されるだろうか。こんな体では言い訳なんてできなかった。
ところがカカシは、静かに跪くとイルカを抱きしめた。
「イルカ先生・・・大丈夫ですか?」
「カカシさん・・・あ・・・俺・・・」
イルカの体はかなり熱くなっていた。カカシの腕の中でそれが際立つ。
イルカが恥ずかしくて後ろめたくて何も言えないでいると、カカシがイルカを抱く腕に力を込めた。
「イルカ先生・・・すみません。俺の所為でこんな目に・・・」
イルカの耳に囁かれるカカシの声が微かに震えている。イルカはカカシの背に腕を回してしがみ付いた。
「カカシさんの所為じゃ・・・」
「俺の所為です。俺が、貴方のこと一人にしていたから」
カカシはイルカに口づけた。唇を押し付ける。やさしかったけれど、どこか焦っていた。
「ん・・・。カカシさん、俺・・・」
イルカは後ろめたかった。少しでもヤマトの体を求めようとした自分が嫌になる。
「いいから、イルカ先生。全部俺の所為にさせて」
カカシはそう言ってキスをして、イルカには何も言わせようとしなかった。
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