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n - caramelizing

日記です。 読み捨てて頂ければ幸い。

春xx(没)

2019.05.13 (Mon) 12:50 Category : 小話

こんなのも書いてました。
没になったやつです。春ごち2の翌日
*

「なあ。お前、昨日いつの間に帰ったんだよ」
 飲み会のあった翌日、任務受付所の仕事に当たっていたイルカは、同じくシフトに入っていたアカデミーの同僚にそう言われた。昨日は共にあの懇親会に参加していた。
「えっ。ああ〜、一次会で酔っちゃって。トイレにこもってたら誰もいなくなってたんだよ」
 イルカは苦笑しながら同僚にそう言った。嘘はついていない。実際、皆先に行ってしまって誰も居なかった・・・カカシ以外は。
「なんだよ、言ってくれたら待ってたのに。楽しかったんだぞ、二次会」
「えー。行きたかったなぁ」
 イルカは適当に話を合わせて答えた。ぼんやりと昨夜の事を思い出す。二次会に行っていた方が良かっただろうか。
 同僚はイルカの後ろの席で、背中合わせに座っていた。その同僚がイルカに呼び掛けた。呼ばれればイルカも後ろを振り向く。
「なんだ?」
「・・・ここ赤くなってるぞ」
 同僚がイルカの項を指で押した。ベストの後ろ襟に隠れている部分だ。
「はあ?」
 なんだよ赤くなってるって・・・とイルカは口にしてから、急にハッと思い当たった。昨夜のアレだ。
 イルカが首の後ろを手で押さえたのを見て、同僚がニタニタ笑った。
「ははあ・・・そういう事?イルカも隅に置けないねぇ」
「なっ、なんだよ!誤解してるだろ!」
「まあ、お持ち帰りしたのかされたのか知んないけど・・・」
 同僚がげらげら笑う。イルカが何も言い返せないでいると、受付窓口に人がやって来た。
 カカシだった。
「イルカ先生」
「!・・・カカシ先生」
 イルカは一瞬迷ってから、ぎこちなく笑った。どんな顔を向ければいいのか分からない。
 カカシは手ぶらで、別に報告書を出しに来た訳ではなさそうだった。窓口のカウンター越しにイルカを呼ぶ。
 イルカが席を立って窓口に行くと、カカシはイルカの胸を撫でた。巻物用のポケット部分を触っている。
「俺のベスト間違えて着てません?」
「えっ」
「昨日脱いだ時に・・・」
 カカシが何か言い始める。イルカは咄嗟に背後の同僚を振り返った。流石に予想外、という顔をしていた。
 イルカはカカシに向き直って食って掛かった。
「ちょっとカカシ先生!」
「えっ、はい」
「そういう事ここで言わないで下さい!」
「・・・すみません」
 カカシはいきなり怒られて吃驚している。イルカは真っ赤になっていた。
「ちょっとこっちに」
 イルカはカカシを連れて任務受付所の事務室を出て、人気の無い方へ連れて行った。
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