n - caramelizing
日記です。
読み捨てて頂ければ幸い。
閑話
2020.05.26 (Tue) 21:55 | Category : 小話
イルカ先生、お誕生日おめでとうございます。ちょっと今から小話は書けないので(通販のコピー本で力尽きた)、すぐ出せる話を持って来ました。
「たとえあなたが」の閑話です。無駄話ばっかり書いててすみません。ほんと書き過ぎですよね。でもイルカ先生に「火影様」って呼ばせたいので自重しない。(笑)
因みについ一昨日までうだうだ言ってた、通販のおまけにしようと思ってたえろ話がこちらですw
「たとえあなたが」の閑話です。無駄話ばっかり書いててすみません。ほんと書き過ぎですよね。でもイルカ先生に「火影様」って呼ばせたいので自重しない。(笑)
因みについ一昨日までうだうだ言ってた、通販のおまけにしようと思ってたえろ話がこちらですw
*
カカシは必要最低限の仕事を片付けると、漸く火影室を出てイルカの家へ向かった。すっかり遅くなってしまったが足取りは軽かった。静かで涼しい夜道を歩いてゆく。
夜遅くの訪問にも関わらず、イルカは機嫌よく迎えてくれる。イルカが「おかえりなさい」と言ってくれるのが特に嬉しかった。
今日はどんなことがあったのか、イルカから話を聞くのが近頃のカカシの日課だった。些細なことでも何か思い出したことがあれば一緒に喜んだ。イルカがアカデミーに復帰してから二週間経ち、記憶も少しずつ戻って来ているようだった。経過は順調だ。
しかし、恋人であるカカシのことだけは、未だにひとつも思い出していなかった。カカシはそのことだけが、もどかしく寂しかった。
「火影様」
寂しげな顔をしていたのがばれてしまったのか、イルカに呼び掛けられてカカシは顔を上げた。イルカは少しそわそわしていた。
「あの、お風呂どうしますか? 今日は泊まって行きますか?」
イルカが頬を赤らめながら訊ねる。カカシはその様子を思わずじっと見つめた。こういうやり取りは少し新鮮だった。
黙って見つめられる理由が分からないイルカは戸惑っている。カカシは、ふふふと一人で笑うと席を立った。
「借りようかな、お風呂」
イルカが嬉しそうな表情を見せた。
「イルカ先生は入っちゃったんだよね?」
「え? はい」
イルカはきょとんとした顔で答える。
「じゃあ、すぐ済ませるから待ってて」
カカシはイルカに流し目を向けてから浴室へ向かった。
宣言通りなるべく早く風呂を出ると、イルカは何故か部屋の真ん中に立ってそわそわしながら待っていた。
「どうしたの、イルカ先生」
「えっ。いえ……」
イルカの顔が急に赤くなる。カカシは手を差し伸べて、落ち着きのないイルカを抱き寄せた。
「おいで」
そのままイルカをベッドへ連れて行く。
イルカの寝間着を脱がせ、カカシはバスタオル一枚を放り捨てて裸になった。顔を寄せてキスをしてから、ベッドの上でもつれ合った。イルカの家の古いベッドは、少し動いただけで軋んだ。
二人は狭いベッドで何度も求め合った。カカシはつい必死になってしまったが、イルカはそれ以上に夢中になっていた。
「あっ、あっ、火影さま……」
「イルカ先生……」
記憶喪失になってしまったイルカは、素直で可愛かった。善ければいいと言ってくれるし、欲しければ求めてくれる。
嬉しいけど、やっぱり寂しかった。早くいつもみたいに呼んで欲しい。叱って欲しい。甘やかして欲しい。何でもいいから俺のことを思い出して欲しい——でもどんなに願いながらイルカを抱いても、望んだようにはならなかった。
ひとしきり求め合って少しだけ眠り、夜明け前にカカシはのそのそと起き出した。朝イチで暗部が報告を持って来る事になっていたし、昨日やり残した仕事を今朝のうちに済ませてしまいたかった。
カカシがベッドを抜け出そうとすると、隣で寝ていたイルカが目を開けていた。枕に頭を乗せたまま、少し眠そうな目でカカシを見上げている。
「火影様……もう行っちゃうんですか?」
イルカが寂しげに言った。カカシはイルカがそんな可愛い事を言うとは思ってもなくて、驚きと嬉しさから呻き声を上げそうになった。
短い葛藤の後にイルカを抱きしめる。
「もうすこしいます……三十分……」
それならイルカともう一度して、シャワーを浴びる時間くらいはある。
イルカは三十分と言われて喜んでいいのか悪いのか、困った顔をしていた。
「すみません。わがまま言ってしまって」
「気にしなくていいよ。俺も一緒に居たかったんだから。ごめんね、あんまり時間とれなくて」
「十分です、火影様」
イルカは礼を言って、カカシの唇にキスをした。カカシは口づけながら、イルカと共に再びベッドに横になる。
戯れるのはそこそこにしてすぐに体を繋げ、時間を気にして求め合った。カカシはイルカの腰を掴んで激しく体を揺すった。
「あっ、あっ」
イルカがベッドの上で悶える。イルカは苦しそうだったが、カカシはそれ以上手加減はしなかった。時間はすぐに経ってしまう。でも時間を気にして焦るほど、思うようにはいかなかった。
「火影さま、はやく……時間になっちゃう」
イルカが喘ぎながらねだった。カカシはつい火がついて、腰を強く押しつけた。滾る熱を叩きつける。イルカは奥を突かれて声を上げた。
イルカにはつらいだけかと思ったが、イルカも興奮しているようだった。体の揺れに合わせて締めつけてくるし、股間の立派なものもとろとろと蜜を溢していた。
やがて深く繋がったまま、カカシは達した。激しく動いた割に、じわりととろけるような快感が溢れただけだった。
「ふっ……、はあ……」
カカシは僅かな快感に浸りながら、ゆっくり腰を揺らし続けた。イルカがカカシの下で恥ずかしそうに身をよじった。
「火影さま……放して」
「うん……。でも、もっとしたい」
「じかん」
イルカが子供に言い聞かせるように囁いた。分かっている。でも、離れたくない。もう一度だけ。もう少しだけ。
カカシは甘い声でねだると、返事は聞かずにイルカを抱きしめて腰を揺らした。繋がったままのイルカの体が揺れる。
「んっ、火影さま……もう、あっ……」
イルカは一度甘い声を上げてしまうと、その後もカカシにしがみつきながら甘い声で喘いだ。熱い体を押しつけ合って腰を動かす。
「火影さまっ、んっ……」
「イルカ先生……」
カカシは時間をうらみながら、再び激しく腰を振った。イルカを放したくなくて、強く抱きしめる。
「んっ、あっ、あう……」
「イルカ先生……苦しい? ごめん、もう少しだけ」
カカシはイルカに囁いて、腰を振り続けた。さっき達したばかりで、なかなか次が出ない。
「ほかげさま、おれ……」
イルカが涙を浮かべた目をカカシに向けた。その目が、もっとと訴えている。カカシは堪らなくなって、ベッドの上で体を弾ませた。
「あっ、んあっ……」
「はっ、はっ……」
やがて、時間が掛かって、二人はほとんど透明な精を放った。何とか絞り出したものが思うような快感ではなくて、カカシは少しがっかりした。疲れただけだ。
でも腕の中のイルカは可愛くて、愛おしくて、いつまでもこのままで居たかった。
「イルカ先生……」
もう一回、とカカシが飽きずにねだろうとすると、イルカは先にだめと言った。
「もう時間」
「このままじゃ仕事できないよ」
カカシが訴える。イルカは答えを躊躇った。イルカは既にこのままでも、このままじゃなくても、翌朝起きられるかすら怪しそうではあった。
それでもイルカは、もう嫌とは言わなかった。その上、カカシが大人しく身を引いて二人の肌が離れると、イルカは寂しそうな顔さえした。
カカシは笑いそうになってしまって、またイルカの上に体を重ねて抱きしめた。
「じゃあ、いっしょにシャワー浴びよう? そしたら俺も仕事行くから」
イルカはその提案を飲んで、少し嬉しそうに返事をした。
カカシは一度イルカに口づけてから体を起こし、イルカを引っ張り起こして浴室へ向かった。
脱ぐものは何もなくて、脱衣所を素通りして洗い場に入る。イルカの家の風呂は、一人で入るには十分だが、大人二人には流石に少し狭かった。洗い場に腰を下ろしただけで、自然と体が近くなる。
髪を洗い、ボディソープで体を洗う。泡だらけになった体を流す前に、カカシは目の前で背中を向けていたイルカを抱きしめた。
「わっ! ほ、火影様?」
イルカは驚いて身を縮めた。カカシは構わずイルカの腰に回した手を下腹部へ滑らせた。泡のお陰で触れ合った肌が滑らかに擦れる。
「んっ」
「洗ってあげる」
カカシはイルカの耳元で囁いて、手を動かした。イルカの股間にぶら下がっているものに指を這わせる。根本を洗い、先端にいくにつれてやさしく撫で、裏側もこする。イルカのそれは少し硬くなった。
それだけでなく、柔らかい袋も丁寧に洗い、その奥の会陰も指でこする。
「あっ、も……いいです、あとは自分で……」
イルカは大きく腰を捻って、手でカカシの胸を押しのけた。カカシの腕が緩んだ隙に、イルカが腰を上げて逃げようとする。
でも浴室の扉はカカシの体が塞いでいるし、そもそも狭くて逃げ場なんか無かった。カカシはイルカの腕を引いてこちらを向かせ、自分の胸に抱きしめた。お互いの胸が密着する。泡のついた肌はなめらかで、少し熱かった。
「あ……火影様……」
「俺にさせて。後ろは自分じゃ難しいでしょ?」
カカシはイルカの尻に手を伸ばした。イルカの腰が僅かに反応する。
「もう少しこっち来て」
カカシはやさしく声を掛け、イルカの腰を抱き寄せた。
洗い場に両膝をついて座っているカカシに、イルカが素直に抱きつく。カカシの膝に跨るように腰を落とすと、互いの股間の熱が密着した。
「ん……」
カカシは股間の熱は無視して、イルカの尻を指を這わせた。手探りで入り口を探し、そこを見つけると迷わず指を挿れた。温かい肉が指に吸いつく。
「ふ、う……」
カカシは指を奥まで挿れて、中に溜まっている精液を丁寧に掻き出した。
「あ……」
カカシがイルカの後ろを弄っている間に、前はすっかり興奮していた。イルカはもちろん、カカシもだ。
カカシが指を抜くと、イルカはカカシに股間を押しつけた。控えめに体を揺らす。二人の腹の間で熱が擦れ合った。
「はっ、あっ」
イルカがカカシの首に抱きついて、体を押しつける。腰の動きも次第に大きくなった。カカシもそれを手伝う。
股間の熱はみるみる高まっていった。夢中になって擦りつけ合う。もう出るものも無いと思っていた二人のそこから、僅かな量の精液がとろけ出た。
快感も僅かであったが、二人は満足してキスを交わした。
「はあ……」
イルカがぐったりとカカシに寄りかかる。カカシはイルカを抱きとめて、イルカの肩に唇を押し当てた。
「イルカ先生、だいじょうぶ?」
「ん……、はい……。火影さま、もう行かなくちゃ」
イルカはカカシに寄りかかって離れないくせに、そんな事を言った。カカシはもう一度やさしくキスをしてやった。
お互いの体をシャワーで綺麗に流して、二人は漸く浴室を出た。イルカは疲れたのか腰が抜けてしまったのか立ち上がれず、カカシが抱えてベッドまで連れて行った。
イルカをベッドに寝かせ、その横でカカシは服を身につけた。髪が半乾きである事を除けば、すぐに支度は終わった。
イルカはいつまでもベッドに横になっていて、起きられなさそうだった。カカシは流石にやり過ぎてしまったと後悔した。
「ごめん、イルカ先生……。俺のこと嫌になった?」
カカシはベッドに腰を掛けて、イルカの顔を覗き込んだ。イルカのまだ濡れている髪を撫でる。
イルカは熱っぽさの残る目で、何か言いたげにカカシを見つめる。カカシは嫌いと言われる覚悟をした。
「こういうのは時間がある時にしてください」
ばか、とイルカが口を動かした。声は出ずに吐息だけこぼれる。
カカシはイルカに顔を近づけた。
顔に着けていたマスクを外して、唇を重ね、やさしく押しつける。少しだけ長く触れ合って離れた。
「うん。そうします」
カカシが微笑むと、イルカの頬が微かに赤くなった。少し怒ったような顔になる。
カカシはイルカの頭を撫でて、いってきますと口にした。もう行かないと、予定の時間は三十分過ぎている。すると、イルカが無理に体を起こそうとした。
「いいよ、寝てて」
カカシはイルカを横にさせて、寝ているように言いつけた。夜が明けるまでまだ時間があるし、少しは眠れるだろう。
「仕事ダメそうなら、無理しないで休むんだよ」
「大丈夫です。少し寝れば……」
イルカがどこか照れ臭そうに答える。カカシはもう一度イルカの頭を撫で、キスをし、いってきますと言ってイルカの傍を離れた。
「火影様」
行こうとしたカカシをイルカが呼び止める。
「いってらっしゃい……」
「うん」
カカシは思わず微笑んだ。すぐに行こうとしたが、思い直してイルカの元に戻る。
「どうしたんですか?」
イルカは不思議そうな顔をした。
「うん……。週末に、時間作りますね」
カカシはそれだけ言って、今度は額に口づけて、イルカの部屋を後にした。去り際に見たイルカの顔は、少しかわいそうなほど赤くなっていた。
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節操なく色々好きです。で、飽きっぽい。
二次小説で腐った妄想たれ流してます。なんていうか、ごめんなさい。
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